人生これからが生旬(せいしゅん)
人生の“旬”は自分でつくる

今、エンディング・ノートが注目されています。私が調べたところでは14種類ありましたから、世間にはもっと出回っていることでしょう。書くのは結構なことですが、それを60を過ぎたころから、人生の終末期をあれこれ考えることを、まるで趣味のようにしている姿なら少々哀れを感じます。
エンディングノートを書く時間があれば、もっと人生を楽しむことにどん欲になってもいいのではないかという思いから閃いたのが、エンディングの対極にある「エンジョイ」でした。
2004年7月ごろから人生を楽しむための「生旬ノート」を作り始めましたが難渋しました。先行するものが無かったからです。3ヵ月くらいで完成させるつもりが、7ヶ月かかりました。2005年2月に「生旬ノート」は、ようやく完成しました。【小玉文吾】

■「はじめに」より
…海外旅行やリゾート地でのバカンスなどが良いとか、贅沢だとかを言っているのでもない。 今、、シニア世代の自由時間が本当に楽しく、生きる喜びや生きがいを感じるような日々になっているのか。シニア世代に笑顔が少なく、閉じこもる人までいる日本は、自由時間の過ごし方では、世界でも「貧しい国」ではないかと私は感じている。
では、どうすれば人生を楽しくできるのか。これがこのノートを作った動機である。“人生を楽しむ”には、知恵も必要だし、楽しむための情報やプランも必要である。シニア世代の自由時間を充実させ、自分が納得するような自由時間をいかに創るのか、その一助としてこのノートを作ってみた。価値ある人生の後半を彩るノートに仕上げていただければ幸いである。

    ◆著者プロフィール
    小玉 文吾(こだま ぶんご)

    1935年8月、中国・上海生まれ。出身地は福岡県。1995年に朝日新聞社を定年退職後、東京から震災後の神戸に36回目の移住。
    現在、兵庫県男女共同参画審議会委員のほか、余暇生活開発士、まちづくりコーディネーターなど5種類の資格を持つ。