自己紹介の後、前半25分はハーブを中心に匂いを嗅いだり触ったり目で見たり花の名前を聞いたり、花壇を見て回り花を摘んだりした。10分休憩の後、20分間でサフランの球根を鉢に植える作業をして植え終わったら名札に自分の名前を書いて貰った。
お土産に花束をプレゼントしたが大変喜こばれ、迎えの車の窓からいつまでも手を振っておられたのが印象的であった。
みどり苑の時には、ポツンと座っておられ「退屈だ」といつも言っておられたが、園芸福祉体験の時には大変楽しそうで笑顔が素晴らしかった。施設で座っておられる時は、何も考えておられないように見えるが、実は不安に満ちていると考えられられる。「私はどうしてここに居るのか」「私は何をしたら良いのか」などなど、不安に満ちた心のケアが大事であると思う。
痴呆の方は感情が無いように見えるが、むしろ鋭敏になっておられるのではなかろうか。ゆっくりと時間を楽しんで貰うような配慮が必要であり、感情を和らげることを優先に置いた生活感情を重視するケアが望ましい。園芸福祉体験は、この点ぴったりで青空のもと緑と花に関わりを持つことで、楽しいフィリングが残るので、顔付きはニコニコして態度にも変化が表れる。このような感情を大切にした青空の下でのケアが重要であると考させられた。
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