2022.03.20 更新

残念ながら、任意後見を使うことになりました。
つまり、頼んだ人の判断能力がかなり落ちてしまい、かつ、頼んだ人の銀行や施設などが、後見制度を使わないと取引できないと言ってきたのです。

この「かつ」が重要です。単に、「認知症になった」だけでなく、それプラス、「取引先が後見を求めてきた」という二つの条件が揃ったときが、任意後見を始める時であることを忘れてはいけません。

それらを前提に、任意後見を始める手続きとして、家庭裁判所に対し「任意後見監督人の選任の申し立て」を行います。これは、監督人がつくことで任意後見がスタートすることになっているからです。

提出する書類は、家庭裁判所でもらえますし、家庭裁判所のホームページからダウンロードもできます。

この書類の記載を弁護士や司法書士に頼む人もいます。その費用は、通常15万円〜30万円位が多いのですが、内容は難しくないし、自分で書いて出す人もたくさんいるので、せっかくですから自分で書いてみましょう。あるいは、ご友人などに書き方をアドバイスしてあげて下さい。


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提出書類の書き方を説明します。

資料8(任意後見監督人選任申立書)の1ページ目について

「申立人」とは、任意後見を始めたいと家庭裁判所に言う人のことで、頼んだ人、頼んだ人の妻・四親等以内の親族、頼まれた人、のいずれかとなります。

「手続き代理人」は弁護士等に頼む場合なので割愛します。

「本人」は頼んだ人です。

資料8の2ページ目について

「申立ての理由」は認知症等になるでしょう。

「申立ての動機」は、該当するところにチェックしてください。要するに、チェックした項目の取引に後見を求められたから、ということになります。具体的な事情は書かなくても結構です。ヒアリングの際に、口頭で伝えた方が伝えやすいことも多々あります。

「任意後見契約」には既に契約している事実を書くだけです。
「任意後見受任者」も名前などの事実を書くだけです。


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資料8の3ページ目について

任意後見契約を始める手続き費用は、鑑定を含め10万円ほどかかります。
その費用は、通常「手続き費用の上申」にチェックを入れて、頼んだ人の負担にします。

「添付書類」のうち、本人の成年被後見人等の登記がなされていないことの証明書は法務局で取れます。実物は資料9となります。これは、法定後見(後見・保佐・補助のいずれか)がないことを示す資料です。法定後見と任意後見は併存して活用することはできないので、法定後見がないことを示す必要があり、それを「ないこと証明」といいます。

任意後見契約は登記してはあるので、登記事項証明書を提出します。
ちなみに、任意後見監督人がつくと、監督人の氏名が記載された任意後見契約の登記がなされます。