2022.03.28 更新

任意後見監督人選任の申し立ての審判が確定すると、いよいよ、任意後見のスタートです。

まず、任意後見が始まったことを示す「登記事項証明書」を法務局で入手します。

次に、後見を頼んだ人の財産一覧を作成します。預貯金の口座通帳、保険証券、その他、本人の財産を示す資料をもとに、「財産目録」に記載していきます。

「○○銀行に口座があったはずだけど通帳がない」「そもそもどこの銀行に口座があるかわからない」という場合、後見の登記事項証明書と公正証書の任意後見契約書を持って、銀行に出向き、「本人の後見人になりました。こちらに、本人名義の口座はありますか?」と調べることになります。郵送でも対応してくれると思いますが、それは銀行に確認してください。

保険や証券も同じ作業をします。

たまに、本人も存在を忘れていたようなお宝が発見されることもあります。

しかし、実際問題、これは大変な作業なので、本人が元気なうちに、一緒に財産目録を作っておいた方がよいでしょう。取りこぼしもなくなります。

誰かにお金を貸しているとか、誰かにお金を借りている場合、その貸し借りを示す資料をもとに、財産目録に貸し借りの現況を記載します。
いずれは、借りているものは返す、貸しているものは返してもらう作業をすることになりますが、まずは、現況を記載してください。

不動産についても、その所在や本人の持ち分がわかるように記載し、家庭裁判所に提出します。不動産の登記事項証明書が必要なら、後見の登記事項証明書と公正証書の任意後見契約書を持って法務局へ行き、本人に代わって取得します。

以上を、後見人になって1か月以内に行うルールになっています。
1か月以内に終わりそうにない場合は、「もう少し時間を下さい」と家庭裁判所に対し「期間伸長の申立」を行います。「財産が多いので2か月延ばしてください」とか「私の体調の関係で1か月延ばしてください」というように常識的な理由を書いて出せば、家庭裁判所は待ってくれるでしょう。


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財産目録を作る過程で銀行に行くこともあるでしょう。
すると、銀行から、後見人としての届け出をするよう求められます。

資料13は、ゆうちょ銀行の後見人届出書です。
内容は難しくないので記載し、必要書類と一緒に提出してください。

他の銀行や信用金庫などでも同様の資料がありますが、それぞれ届け出の様式が異なるので、ホームページからダウンロードしたり、金融機関の窓口で入手して提出してください。

証券会社や保険会社は銀行より緩やかな手続きを取ることもありますので、個別に確認してください。

このように、後見人として動き出すようになると、「後見人になったんだなあ」と実感する人が多いようです。

財産目録を作って家庭裁判所に提出すると、代理権を使えるようになりますので、まずは、どこに、何が、いくらあるかの財産調査と財産目録の作成に勤しんでください。