2022.12.28 更新

保佐と補助の場合、自分でできることは自分でやってもらうという主旨なので、被後見人の代わりにする仕事だけを選ぶことになります。
具体的には、資料16をチェックしていくことになります。


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ここでは、それぞれの行為を実際に行う場合のポイントをレクチャーします。
将来の実務を踏まえ、申し立て時にチェックしてください。

成年後見制度において、不動産は住むためのモノとそれ以外に大別されます。
被後見人が住むための家を売ったり、買ったり、修繕する場合、事前に、そうすることについて本人の希望がある、そうすることが必要である、金額などが相場である、といったことを家庭裁判所に説明し、家庭裁判所からの許可がないと、後見人であっても、保佐人や補助人として本人の不動産を扱う権利が与えられていても、不動産の売買や修繕等はできません。

預貯金については、金融機関などに、後見人等になったことを届け出て、本人に代わり、出し入れや契約・解約を行います。金融機関の中には、後見人等の取引の上限を設定したり、被後見人等の出し入れを認めるところもあるので、取り扱いは金融機関ごとに確認してください。

保険については、すでに加入しているものを継続し、保険金がもらえる状態になったら請求し、保険金を獲得します。保険に新規に加入することも可能です。ただし、死亡時以外で、後見人等が受取人になる保険については、不動産のように家庭裁判所に事前許可を求める必要はありませんが、その保険を買うことについての被後見人等の意向があること、そうすることの必要性や金額が適当であることを確保しておいた方が無難です。

家族内で借金があり、貸した本人である被後見人等が「まだいいよ」とか「この金額ずつ払ってくれればいいよ」と言っているのに、後見人等が「今すぐ払え」とか「この金額(多く)で払え」と言う場合があります。その時は、被後見人等の意思が最優先されるので、被後見人等、後見人等、借りている人でしっかりと話し合ってください。
借りている場合も同様で、被後見人等の意思を尊重し、三者でしっかりと話し合ってください。

相続については、法定相続をもとに、貰い損がないようにするのが基本ですが、被後見人等の希望によっては、法定相続よりも多く、あるいは、少なく分けることもあり得ます。

介護や医療についての契約や支払い(身上保護関係)は、被後見人等の健康や日々の生活に直接関係してくるので、被後見人等にとっては大変重要です。

介護であれば在宅にするか、施設にするかを決めます。施設を選んだ場合はどこの施設にするかについて、本人と一緒に探し、お試し宿泊などをして決めることになるでしょう。そして在宅でも施設でも、サービスが予定通り提供されているかのチェックをします。

医療の場合、手術をするかしないかと医師に聞かれても、後見人等に回答する権利も義務もありません。それは、患者である本人のみが決めることと法律上定められているからです。

被後見人が裁判を起こす場合、成年後見人にやってもらうことになっています。すると、被後見人が成年後見人を訴える場合、後見人が後見人を訴えるという矛盾が生じることになってしまいます。
つまり、後見人は被後見人に訴えられるようなことはしない、という発想で法律がつくられています。しかし、そうではないこともあるので法改正が必要でしょう。