この通信は、「シニアが気になる…」をキーワードに、数字やニュース・スポットで世の中の動きや傾向をお伝えしています。
No.43/2009.6.23(火)発行
発 信/SLAとうきょう

昭和の風景は「思い出のちから」

今号は、その16<昭和50年>1975年のできごとロジー

●<話題・世相> 南ベトナム崩壊、ベトナム戦争終結
沖縄海洋博覧会開催
新幹線東京⇔博多間全線開通6時間52分、東北線集団就職列車廃止
●<ベストヒット> セキスイハイム・専門大工さんがいらない工法
●<流行語> ワタシ作る人、ボク食べる人(ハウス食品、男女差別だと放映中止となる)・さらばハイセイコー
●<物価> 都バス70円・ビール180円・セブンスター150円・大卒初任給9万1千円

「ひかりは西へ」がキャッチフレーズだった。来年は青森まで開通。ひかりは北へ?

★出典=ザ・20世紀より

「思い出は、ちから」…<続>
「小さな特集」「レトロな風景」 の ちから


★水彩画:藤木亘「小さな画室」、「井戸のある坂道」(港区高輪あたり)
http://www.ne.jp/asahi/fjk/art/

★紙芝居が、いま第3期ブーム?
昭和世代にとって数少ない大衆娯楽だった「街頭紙芝居」は、昭和20年代には、全国に約5万人の実演者がいたという。“電気紙芝居”のテレビに変わって半世紀。現代のそれは、音楽や影絵などそれぞれ自由表現の舞台として第3期ブームを迎えているとか。プロの紙芝居屋さんを育てる研修所も生まれ、8月には、ことしも紙芝居の全国大会が開かれる(茨城県古河市)。
最近は児童むけのほか、老人施設訪問などのボランティア活動で展開が盛んだ。
『老人ケアに紙芝居』(三好春樹著、雲母書房)といったガイドブックや、「高齢者に好評だった紙芝居リスト」が閲覧できるサイトもある。定年後かれこれ10数年、グループで紙芝居の活動をしているMさん(68歳)は、「観る方も、演ずる方も、一瞬、ヒーロー気分になれる楽しさ、自由さがいい」という。

「読み聞かせ」、「朗読」などと共に、シニアが元気になるプログラムが盛んになることは大歓迎だ。
※写真は、絵本『紙しばい屋さん』の表紙(アレン・セイ作、ほるぷ出版刊)

★中野の記憶、写真でたどる……明治・大正・昭和の風景を中野区がホームページで公開している。当時のなつかしい駅前の風景など選ばれた180枚の写真は、時代別、地域別などに整理され解説つき。自分の街の記憶をたどるサイト、「なかの写真資料館」がそれ。区の歴史を観光資源にする動きは多いが、ウエブで積極的に一般公開しているケースは新しい試み。

★のんびり都電・荒川線は……都電のラストバッターが現役で頑張っている。暮らしの足として、レトロな風景とひと時を楽しむシニアグループは、付近の史跡散策コースに組み入れ愛用する。車内吊りポスターが、「昭和を見つけるレトロ旅・・・」と誘う=写真上

★世田谷線は、昭和の風情……路面電車の面影をのこし、街中をポーッと警笛を鳴らながら走る東急世田谷線は、三軒茶屋と下高井戸を結ぶ全長5`のミニ路線。時速40Kmでトロトロ走る。都内でも有数の環状7号線との交差点では電車が車の通過を待つ、のんびりした風景もたびたび見られる。それがエコ&スローライフ派にはたまらない魅力なのだという。

★道草しながら歩くフットパス……森林や田園地帯、古い町並みなどの風景を楽しみながら散策するのが「フットパス」。英国が発祥。特定の目的地へ急ぐのではなく、道端の植物や小動物、そこで営まれている暮らしの良さを発見しながら、そのプロセスを楽しむ。自然観察会のブームにも乗って人気が高まっている。
※多摩丘陵の里山「フットパス」を歩いてきました!東京の自然も捨てたものではありません!
→ http://www.arias.co.jp/arisa/2009/007.html

「不安」がいっぱい…「安心」をください。

★「老後に不安」が88%……内閣府が最近おこなった調査によれば、「世の中が暮らしやすい方向に向かっているか」の問いに90%が「向かっていない」と答え、この調査がはじまった昭和53年以来最悪! 「老後に明るい見通しを持っているか」でも、「持っている」がわずか12%で、これまでに最も低い(「国民生活に関する調査」 6月19日発表)

★インフルエンザ対応への不信……世界保健機構(WHO)は、警戒(フェーズ)6を宣言、「2009インフルエンザ」と命名した。秋からのシーズンにワクチン開発は間に合うのか? 毒性が強まることはないか? 「過敏にならないように…」と升添さん。年金問題に次ぐ、後手、後手の政策、あいまいなコメントに不信感。マスコミもキチンと報道してほしい。

★なぜ? スペイン風邪……1918年〜翌19年に大流行。発生源は米国だったが、第一次世界大戦中、各国が報道規制されていたなかで、中立国だったスペインからの情報が早かった(国王や首相も感染した)ことから、その名がついた。感染者は6億人、死者4000万人〜5000万人とも。
「日本人は、40歳代以下の若い世代を中心に38万人〜45万人が死亡した。関東大震災の死者10万5000人の4倍近い死者が出たことは、忘れられている」(読売新聞コラムより)

■同じ効き目なら、安い薬…<ジェネリック医薬品>は?
新薬の開発には9〜17年の年月と巨額な開発費がいるといわれる。特許が切れたあとに、同じ成分で製造、認可されたジェネリック(後発医薬品)は、平均で34%安いという数字もあり、生活習慣病や長期服用する人から注目されている。各国にみるジェネリック医薬品の普及シェアは、米国の63%をはじめカナダ61%、イギリス59%、ドイツ56%フランス39%、イタリア30%なのに日本は17%に過ぎない。医師の署名があれば、患者の希望でジェネリック医薬品に変更することができるようになった。「医療費の国庫負担が減る」といわれながら、医師会は反対?
逆に、政府はこれから「既存薬であっても用法・用量に新たな効果が認められれば特許対象にして保護する」案を出そうとしいている。どこかすっきりしない!
日本ジェネリック医薬品学会のHP「患者さんの薬箱」 → http://www.generic.gr.jp
他にも、沢井薬品のサイトがわかりやすい。→ http://www.sawai.co.jp

★介護険施設は計画の半分……全国の自治体が06年〜08年度にあらたに作ると約束した特養ホームなど介護施設のうち、実際にできたのは半分にとどまった。特養ホームの待機者は全国で依然、約36万人いる。介護ケアと医療の両方必要な医療病床のうち介護型は、国が全廃する方針を出したことで逆に2万4千人分減った。行き場のないお年寄りに家族が仕事をやめて介護に専念せざるを得ないケースも増えている(朝日新聞6/9)。

★無届老人ホームの63%は耐火や構造に不備!……34都道府県の無届け老人ホーム446か所のなかで緊急点検を要するホームは258か所。なかでも非常用照明が無いのが一番多く196か所。他もほとんど建築基準法違反で、耐火性能不十分、排気設備、階段不備など。
住宅で建築登録したものを老人ホームに無断転用したケースが目立ったという。建築基準法違反なら、消防署のカンカツ?

★医師の数は余っているのか、足りないのか?……日本の医師の数は27万8000人と10年前に比べれば15%増えているが、勤務が厳しいとされている外科、産科医は逆に8〜10%減少している(厚労省、06年調査)。また緊急医は最低でも5000人は必要とされているが1700人しかいないため慢性的な医師不足の状態がつづいている。

★日本の人口、2年連続で減少……女性一人が生涯に産む子供の平均数を示す「出生率」の2008年は1.37。過去最低だった05年の1.26、07年を0.3ポイント上がって3年連続で上昇したが、死亡者が上回り、日本の人口は前年より5万1,317人の減。こちらは2年連続で人口の減少傾向。国の人口が減少しない水準を保つには出生率2.07が必要。「婚活」などとはやし立てる前に、具体的な少子化対策を急げ。

詳細は、主催先へお問い合わせください。

■第15回文学歴史散歩 “青山霊園に眠る文士を訪ねる”
「青山・六本木」コース
青山・六本木といえば何かにつけファッション性の高さを代表する街。江戸時代には大名屋敷や武家屋敷が多かった土地です。陸軍と近衛の歩兵聨隊の施設や訓練所があったため、第二次大戦の空襲では一面が焦土化しました。しかし、明治になってからできた青山霊園には、著名な文士が数多く眠っています。今回は、青山霊園に眠る文士の墓を中心に、変わりゆく青山・六本木界隈を歩きます。
◆実施日/9月13日(日)(小雨決行)
◆集合/地下鉄線「表参道」駅A4出口に10時
◆コース/(総計約4km、3時間コース)
@南青小学校(中村草田男の碑)  A青山脳病院跡(斉藤茂吉邸跡)  B青山霊園(国木田独歩、吉井勇、宮本百合子、斉藤茂吉、藤村操、志賀直哉など)、時間があれば、乃木希典、北里柴三郎、中村歌右衛門、池田勇人、大久保利通、後藤新平、上野教授と忠犬ハチ公の墓も訪れる。  C旧乃木希典邸  D志賀直哉宅跡  E永井荷風偏奇館跡
◆解散/地下鉄「溜池山王」駅入口
(注)昼食はアークヒルズレストラン街、案内人:酒井文夫SLA。◇
◆ 参加費/300円

■穏やかな陽だまり似会う……「ちひろ美術館」から石神井公園へ
「シニアウオッチング&SLAとうきょう総会」
◆日時/10月25日(日) 10時集合(雨天決行)
◆集合/西武新宿線「上井草駅」改札口(各駅停車)
◆昼食/イタリアンレストラン「ロニオン」(SLA東京負担)
◆ウオッチングルート/ちひろ美術館(シニア700円) 〜 道場寺 〜 三宝寺 〜 氷川神社 〜 石神井城跡 〜 三宝寺池 〜 石神井池 〜 ロニオン
◆見どころ/「道場寺」石神井城主豊島氏の菩提寺。室町様式の山門、鎌倉様式の三重の塔、安土桃山時代の鐘楼、天平様式の本堂、江戸様式の客殿がある
◆案内人/沢木紀慶SLA
◆問い合せ・申し込み先/SLA東京:shinsei-ad@tea.ocn.ne.jp

シニアライフコーディネーター養成講座……開催日: 9月12日・26日、10月10日・24日、11月7日・21日の6日間(各日とも9:30〜16:30)。受講料:30,000円。
会場/品川区立総合区民会館「きゅりあん」(JR大井町駅)他。
NPO法人関東SLA協会事務局(TEL&FAX:03−3495−4283/Mail:info@kanto-sla.com

パソコン教室(神奈川)……7月のパソコン教室は7月23日(木)13:30〜16:00。8月は休み、9月17日(木)、10月22日(木)いずれも13:30〜16:00 
場所/かながわ県民センター6階601号室
申込み先/TEL&FAX:045−581−0377(伊東)

「シニア・ユーモア川柳」募集……投句料無料・1回5句以内、自作・未発表作品限り。毎月末締め切り。メール、FAX、郵便で下記へ。
〒101-0021千代田区外神田2-1-11松江ビル2F
NPOシニア大樂 03-3251-3957 senior-daigaku@joy.ocn.ne.jp

第8回日本自費出版フェステイバル……7月18日(土)午後12時30分〜17時。アルカディア市ヶ谷(千代田区九段)で。
本年度の日本自費出版文化賞の表彰式や、著者による自著発表スピーチ、自費出版の作品展示、相談コーナーなどを設ける。参加費1000円。

シニアの集い<会話>から

「団塊世代」はイヤ、「銀河世代と言って…」と残間里江子さん(59)ら。「定年を迎えても、輝きを失わないように」の心意気。「後期高齢世代」もイヤ。いっそ「太陽族」はどう?いいね、会の代表は石原慎太郎さん!(たしか75歳ちょい過ぎ)
連れ合いを同伴することの賛否を聞いたら、「邪魔!女性だけのようにテンションが上がらない」派、「男性がいた方が、話題が広がる」派に分裂!どうする?(二派で行け)
要領の得ない説明(記事)のほど、「詳しくはホームページをご覧ください」とある。腹がたつワネ!そのホームページがまた解りにくいのヨ(長くて、難解!)
果物の季節、うれしいね。スイカ食べたいけれど…重くて買えないの(お気の毒)
インフルエンザのフェーズ(警戒)が流行。「あのひと、フェーズ3ね。もっとヨ、6に近い」。ボケの度合い警戒のこと。(今年の重大ニュースに、インフルエンザは決り!)
孫、「おじいちゃんのような反ボケは…」。爺、「それを言うならまだらボケだろ?」。孫、「ウ、ウン、まだらじぁあないね」(半分のほうがひどいのか?)
世界的大流行のインフルエンザ…高齢者に感染者が少ないのは免疫できているから?私らの人生体験は生半可じゃなかったのよ。だから強いのよ。(すなわち古い病原体)
必要なとき思い出せない。済んでから思い出す…。アタマには「保存」はされているのよネ、たまたま「検索」できなかっただけのこと(役たたず)
足のおそいお年寄りが狙われるという「ひったくり」。「私は大丈夫!小学校の時、リレー選手だったもん」(60年前なら)
「いま、入所活働でたいへんなのよ」。就職活動ならぬ、親の介護施設を探す「入所活動」は、昨今、婚カツや学生さんの「就活」よりタイヘンみたい(「入活」)

梅雨の晴れ間が見えたかと思うと、夕立の気配。夏至も過ぎて、19日は桜桃忌。一昨年の文学歴史散歩で太宰治の眠る「禅林寺」を訪ね、みんなで花を供えました。太宰治生誕100年のことし、墓前の供花はさぞかしと思いました。

SLAの情報交差点
【発行人】代表/荒木正人   【編集人】広報/岡田久男
■SLA東京・事務局■
〒104-0045 東京都中央区築地4-14-18-702 (有)新生アドバイザー内
TEL:03-3547-3507/FAX:03-3547-3508/E-mail:sla-tokyo@ozzio.jp