この通信は、「シニアが気になる…」をキーワードに、数字やニュース・スポットで世の中の動きや傾向をお伝えしています。
No.44/2009.8.25(水)発行
発 信/SLAとうきょう

昭和の風景は「思い出の ちから」

その16<昭和51年>1976年のできごとロジー

●<話題・世相>ロッキード事件発覚
田中角栄前首相逮捕
五つ子誕生
天安門事件発生
総選挙敗北で三木退陣、福田内閣誕生
●<流行語>灰色高官・ピーナッツ
●<ヒット商品>ほっかほっか亭1号店・くろねこヤマト宅急便を開始
●<番組>風と雲と虹と(NHK大河ドラマ)・クイズダービー
●<物価>国鉄初乗り60円・郵便料金改定封書50円、ハガキ20円・国立大学授業料96,000円。

★出典=ザ・20世紀より

※8月30日は総選挙、住みやすい日本が誕生して欲しいものです!

「思い出は、ちから」…<続>
「小さな特集」「記録のちから」 孫たちへの戦争証言


※水彩画:藤木亘「小さな画室」より。池袋西口・東京芸術劇場前。
http://www.ne.jp/asahi/fjk/art/

★その時、夫であり、父であり、友人であり、息子であり…かつて若者だった終戦から64。
広島と長崎、甲子園からはじまる終戦(敗戦)の夏。ことしは昨年にも増して戦争証言や、「戦争体験を語り継ごう」といったメディアの企画特集が目立った。
★4人に3人が戦後生まれとなった我が国の人口構成。戦争を体験した人の数は間違いなく毎年減り、戦争の恐ろしさ、愚かさを知らない世代がふえていく。
★「二度と繰り返してはならない戦争」を、孫世代へ伝えたいと、22年前から毎夏、市民の戦争体験集『孫たちへの証言』を刊行している新風書房の福山琢磨(75)さんは、「記憶はいつか風化してしまう。“記録”として後世に残すことが大切だ」と、今年も第22集を編み刊行した。全国から909編の応募のうち48編は90代から寄せられたという。
★広島・長崎の平和宣言には、いつもとはちがった、「核廃絶を世界に…」のオバマ宣言も登場した。「核廃絶なんて、できゃあしない」とあしらう人も多い。「核大国のアメリカが…」など専門家ほど、難しいという。オバマ大統領の「めざす」と誓っていることに素直にうなずきたい。広島被爆から64年。ことし3月末の被爆者23万5千569人。去年から8千123人減った。平均75.92歳と高齢化がすすむ。

★『記された想い〜手紙と日記にみる戦中・戦後』……昭和館の特別企画展。戦地からの「戦地と銃後をつないだ手紙」ほか、婚約者と交わした「血書のハンカチ」など盛りだくさんの実物展示は、訴える力を持つ。せっかく行くなら常設館で戦中・戦後の夏休み風景や映像に、往時の風景に思いを馳せるのもよい。企画展は8月30日まで


特別展のポスター http://www.showakan.go.jp

★闇市のエネルギー……東京・新宿駅東口に食料、日用雑貨を売る露店マーケットができたのは昭和20年、終戦の月の8月。「闇市第1号」といわれ、約半年後の21年には全国250カ所に「闇市」が形成されたという。配給だけでは飢え、寒さに耐えられなかった時代。GHQの横流し品、“かつぎ屋”が運ぶ農作物、あやしげな品々も並んだが、「売る人も買う人も生きるため必死だった」と当時を知る人は語る。戦後の復興は闇市からはじまった。まだ64年前のことである。

★ドキュメンタリー映画「嗚呼 満蒙開拓団」……1932年、占領下の中国東北部に送り込まれた農業移民の悲惨な運命を描いた羽田澄子さん(83)の監督作品。約27万人の移民のうち約8万人がソ連軍の侵攻や敗戦の混乱の中で非業の死をとげた。中国残留孤児の悲劇は現在も尾をひいている。証言する大半は70歳を過ぎ、各地にある「満蒙開拓の碑」にも、目をむける人が少なくなっている。

★庶民の体験で綴る、もうひとつの戦争……『孫たちへの証言』 来年8月に刊行する第22集の原稿を募集している。戦争体験者の高齢化で応募が減る傾向が続いたが、近年は家族との関係、父と娘で綴ったものなど多様な証言や記録の応募がふえている。
3月31日締め切り。06−6768−4600 新風書房(大阪)「証言係」宛。詳しくは下記サイトで。 http://www.shimpu.co.jp/

★『シベリヤに逝きし人々を刻す』……シベリア抑留の60万余の同胞のうち6万人以上が名前も不完全なまま葬られた。名簿は、公式資料ほか、民間団体や個人の記録を調べあげ、約4万6,300名をデータベース化した。18年度吉川英治文化賞、本年度の日本自費出版文化賞の「大賞」。編者の村山常雄さんは大正15年生まれの83歳。70歳の誕生日を期して手掛け10年がかりで纏めた重い名簿。

★配偶者と死別した単身者は約918万人……そのうちの80%は女性。年齢があがれば死別で単身者になる割合が高まる。75歳以上の女性の3人に2人、男性5人に1人が連れ合いを亡くしている(05年国勢調査)。独居のお年寄り対策をマニフェストに掲げた政党を見ない。

★「気ままサロン」に問合わせ相次ぐ……8月1日付け朝日新聞の土曜特集/「人生デザイン」<ひとりで暮らす>……は8月1日に掲載された企画記事は、「気ままサロン」(代表・佐藤匡男SLA)をはじめ、死別の悲しみ超えて同じ境遇の仲間を支える大阪、滋賀、名古屋など各地のグループや機関を紹介したもの。翌週には千葉県の男性から、「いろんな試みをしたが、本当に孤独感を解消してくれたのは、「気ままサロン」の仲間たち」などの投稿が続く。その間、「気ままサロン」には2週間で145人から問合わせが相次ぎ、半数以上から入会申し込みがあった。離婚でひとりになった人からの入会申込みも5人程あったが、「せっかくですが、話が合わないでしょう」と断ったという。
多くは首都圏からで、連れ合いを亡くして3年未満の方が半数の70人(48%)。「胸をふさがれるような訴え、ひたむきなお尋ねに精魂こめて対応しました」と佐藤さん。頼りになるリーダーです。T&F 042−438−6015 http://enjoy1.bb-east.ne.jp/~kimama-salon 又は、「気ままサロン」と検索すればトップサイトで開きます。

★高齢者の「万引き」、4人に1人は「孤独」が動機……高齢者の万引き犯罪がふえている。万引きする心理的な要因として、少年は「ゲーム感覚」なのに対し、高齢者(65歳以上)の動機は4人に1人は「孤独」を挙げる(警視庁、1050人アンケート)。一般刑法犯として摘発された高齢者は20年前の5倍にふえている。窃盗容疑で摘発された高齢者は、3万1千573人(07年)と98年のほぼ3倍で、多くは「万引き」犯罪だった。警視庁管内の08年の万引き被害そのものも10年前の2.6倍にふえている。(08年版「犯罪白書」)。「孤独のための万引き」はなお悲しい。

★介護を担う男性たち……厚生労働省によると、要介護者の約6割を「主な介護者」が同居して看ている。その主な介護者の28%は男性。うち半数は65歳以上で、何らかの「悩みやストレス」を持っている。そうした介護を担う男性たちの「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」が発足、8月には「体験記」も出した。情報は互いを支えるチカラ。http://dansei-kaigo.jp

★コンビニで捨てられる弁当、年間4億2千万食……主要10社のコンビニだけの数量だ。食べられるのに捨てられる国内の総量はこの30〜50倍もあるらしい。「世界の飢餓人口が10億人を超えそうな時、これでは諸国に顔向けしづらい」(天声人語)。食べ過ぎ、ふとりすぎの時代。戦後の食糧難時代には、想像もできない現象が生まれている。

★プチファーブル、熊田千佳慕(98歳)さん、逝く……「すばらしい生物画家になるより、虫や花たちの言葉がわかる画家になりたかったのです」。昆虫の世界を細やかに描く絵本画家・熊田さんは、70歳のとき「ボローニャ国際絵本画展」に入選、その後の晩年の画業がむしろ高く評価されている。たまさか展示会を観に行った日に逝った(合掌)。こよなく自然を愛した画家のことば……「自然は愛するからこそ美しい。」 

★高速道料金値下げとバス路線……選挙用バラマキ作戦の弊害。観光地などでマイカー客は増えたが、バス路線が不人気とか。かつてローカル鉄道をバス路線が追いやり、バス路線は自家用車にその座を追われた。路線バスやローカル線が影響を受け、クルマを持たない人、クルマを運転しない、できない高齢者は、また置いてけぼり!

「不安」がいっぱい! 「安心」をください!

★「暮らしやすさ」過去最低……「世の中、暮らしやすい方向に向かっているか?」の問いに、「向かっている」と答えたのはわずか10%で、その割合は前回、3年前に比べ半減、この調査が始まった53年度以降、最も低い。「老後に明るい見通しを持っているか」と尋ねたのに対して「持っている」12%も、これまで最も低いスコア(内閣府の「国民生活に関する調査」6月)。聞かなくてもわかる数字? で、お国はどうするおつもり?

★厚生年金は10兆円、国民年金も1兆円の赤字……サラリーマンなど入る厚生年金は10兆1千795億円の赤字、自営業者などが入る国民年金は1兆1千216億円で、いずれも過去最大の赤字。赤字の主因は積立金の運用による多額の損失。厚生労働省は「単年の赤字がすぐ給付に影響を及ぼすことはない。長期的なプランで、将来的にも負担と給付のバランスは保たれる」としているが……年金は、現在も将来も不安!

★日本人の平均寿命は、女性86.05歳、男性79.29歳……と過去最高を更新した。100歳以上の高齢者は4万人。90歳以上は100万人を超える。女性は24年連続で世界一、2位はフランスの84.3歳。男性の1位は、アイスランド(79.6歳)、スイス、香港に次いで4位。 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life08/index.html
「年齢別平均余命」では、50歳男性/31.21歳、女性/37.34歳。60歳男性/22.58歳、女性28.12歳。といずれも女性が長い(厚生労働省7月)。

★医療費、過去最高の34.1兆円。前年度から1.9%増……増加は6年連続。このうち70歳以上の医療費は14兆8千億円と全体の43.5%を占めており、03年から5年間で2.5兆円増えている。これは公的医療保険と公費から支払われた医療費。1人あたりの医療費は26万7千円(1.9増)、70歳未満の16万4千円の4.6倍に上った。
08年度から始まった75歳以上の後期高齢者医療制度による医療費は11兆4千億円で、全体の33.5%だった。なお、受診した患者数(延べ)は26億4千万人(前年1.35%減)だった。(医者に掛かるな、クスリ飲むなと、言いたげな?数字の羅列は当てつけ?

★総選挙にかかる費用はいくらぐらい?……1回の総選挙にかかる費用の予算は683億円だそうだ。全国の有権者は1億409万人とすると、1人あたり656円の負担になる。すべて国と自治体が負担する。主だった内訳は、投票所軽費が199億300万円、よく見かける街角のべニア板のポスター掲示場費が50億1900万円、開票所軽費56億など、国をあげての行事なのに市町村が担う額が多い。(多い?少ない?)

詳細は、主催先へお問い合わせください。

■“青山霊園に眠る文士を訪ねる” 「青山・六本木」コース
第15回文学歴史散歩は多彩な文士が数多く眠る青山霊園から、変わりゆく青山・六本木界隈を歩きます。
◆実施日/9月13日(日)(小雨決行)
◆集合/地下鉄線「表参道」駅A4出口、10時。
◆コース/(総計約4km、3時間コース)@南青小学校(中村草田男の碑)、A青山脳病院跡(斉藤茂吉邸跡)、B青山霊園(国木田独歩、吉井勇、宮本百合子、斉藤茂吉、藤村操、志賀直哉など)、時間があれば、乃木希典、北里柴三郎、中村歌右衛門、池田勇人、大久保利通、後藤新平、上野教授と忠犬ハチ公の墓、C旧乃木希典邸、D志賀直哉宅跡、E永井荷風偏奇館跡。解散:地下鉄「溜池山王」駅入り口。(注)昼食はアークヒルズレストラン街で。
◆案内人/酒井文夫SLA
◆参加費/300円

■穏やかな陽だまり似会う…「ちひろ美術館」から石神井公園へ
〜「シニアウオッチング&SLAとうきょう総会」
◆日時/10月25日(日)、10時集合(雨天決行)、西武新宿線「上井草駅」改札口(各駅停車)。昼食:イタリアンレストラン「ロニオン」(SLA東京負担)◇ウオッチングルート:ちひろ美術館(シニア700円)〜道場寺〜三宝寺〜氷川神社〜石神井城跡〜三宝寺池〜石神井池〜ロニオン
◆見どころ/「氷川神社」 石神井城の守護神。本殿、拝殿とも流造り。「三宝池」 井の頭、善福寺とともに武蔵野台地の三大湧水池。植物群落は天然記念物、なかでも「ミツガシワ」は2万年前、最終氷河期からの貴重な植物・・・ご期待ください。
◆案内人/沢木清美SLA
◆問合せ・申込み先=SLA東京 tel:03-3501-3507/fax:03-3501-3508/shinsei-ad@tea.ocn.ne.jp


全国一斉電話相談「シニアの悩み110番」……今年は9月26日(土)・27日(日)に、東京はじめ全国各地で一斉に行われる。午前10時〜午後5時まで。
今回は、独り暮らし高齢者の住居、生きがい、遺言・相続・家族関係などの相談が予想される。全国シニアライフアドバイザー協会(東京は関東SLA協会が担当)が主催、シニアルネサンス(財)の後援。

講演と古典落語の競演を楽しむ<公開>講座
日時:9月11日(金)13:00〜16:30(開場13時)、中小企業振興公社第1会議室(千代田区神田)JR秋葉原駅中央口より徒歩2分。参加費=1,000円(当日会場にて)
☆講演=『大地震から身を守る』〜プロが教える防災術〜消防大学校講師・ 近江昌氏。『魚とつきあう健康法』〜お魚博士・鈴木たね子氏。『安心の海外旅行』〜抱腹絶倒・こんなトラブル、あんな失敗〜日本ペンクラブ会員・近藤節夫氏。
☆〜古典落語・競演を楽しむ〜落語『桃太郎』=女流・社会人落語家・三遊亭王林氏、『お菊の皿』=社会人落語家、演多亭芸人・三遊亭圓塾氏。☆問い合わせ先=NPO法人シニア大樂 公開講座係 Fax:03-3251-3957/Eメール:senior-daigaku@joy.ocn.ne.jp

成年後見制度 “後見落語”で楽しく理解 <たちかわ市民交流大学・市民企画講演会……9月26日(土)午後2時〜4時30分。立川市女性総合センター・アイム (JR立川駅北口歩3分・パレスホテル向いビル)
第1部/「後見落語」落語家・桂ひな太郎
第2部/「よくわかる成年後見制度」司法書士・羽生明彦
入場無料。申込みは立川市生涯学習センター(事務局) 電話:042-527-5757

「シニア・ユーモア川柳」募集……投句料は無料。入選作はHPに掲載。1回5句以内、自作・未発表作品限。毎月末締め切り。メール、FAX、郵便で下記へ。
〒101-0021 千代田区外神田2-1-11 松江ビル NPOシニア大樂
03-3251-3957 senior-daigaku@joy.ocn.ne.jp

パソコン教室(神奈川)……8月月中、夏休みしていたパソコン教室がはじまります。
9月17日、10月22日(木)いずれも13:30〜16:00 場所:かながわ県民センターの6階601号室です。申込み先:電&F 045-581-0377(伊東)

第17回カルチャーウォーク……11月24日(火)三浦半島の秘境・子安の里方面。JR逗子駅から子安まで、眺めの良いコースを7〜8キロ歩くコースを予定。(橋都SLA)

「お年寄りが安心して住めるニッポンをお約束します!」という候補者がいたら至急ご連絡ください。「お年寄りが幸せになれば、若者も希望が持てるのであります。」「そうだ!そうだ!」(老人施設での立会演説会で)
「マニフェスト」とは公約。政党や政治家が世の中に約束すること。結婚で誓うのは二人の誓い。そして、どちらも守られないのがそっくり。
嫁「おばあちゃん、今日はお医者さんに行く日ですよ」、姑「そうかい。でも、なんだか具合が悪いから止めておくワ」
「ひとり静かに逝くのもいいなって思うの。大原麗子さんのように・・・」「そうなの?」
「あと一人ぐらい赤ちゃん産んでも家計は何とかなるわ。でも、保育園が無いから産めないの」
余命短し、と宣告された夫と、「毎日、手をつないで・・・この1年は30年分の充実した日々だった」と奥様。(PPKだけではないことを知る)
同じ寝室夫婦にアンケートで聞いたら、暑がり寒がりは「夫婦で違う」が72%で、44%がもめる・・・解決策を聞いた。「リモコンを真ん中におく」。「夫を先に寝せつけてしまう」。
「治らないのでクスリをやめたら、とても調子がいいのよ」。お医師さん(?)
祖父母を「じいじ」、「ばあば」と呼ぶ「大人」が、4人に1人。首都圏の40代〜50代の女性の場合、47.2%の人が「じいじ」、50.9%の人が「ばあば」と呼ぶことがわかった(国立国語研究所)。一文字ひっくり返えると要注意。「じじい」、「ばばあ」

◆短い夏が終わろうとしています。日照不足による作物への影響もありました◆「夏休」から、「夏惜しむ」、「野分」の季節へ。季語ではあっても台風は歓迎できません◆秋口に予想されるインフルエンザ大流行も気がかり。天災も人災も、まっぴら御免蒙りたい(岡)

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