─ 食生活のバランスチェック ─

1. 健やかに老いる……なんとも響きのよい言葉です。
高齢者が急速に増加している現在、『長寿』は、確かに素晴らしいことです。これは科学の進歩・人間の英知と言えると思います。
しかし、名古屋市衛生局発行『健康さわやか』の資料によると、通院、入院をしておられる人の数は決して減少していないということです。つまり、心身ともに、<健やかに老いる>ことの必要性が増大してきているのです。

2. 健康づくりの食生活
今までのシニア電話相談、病院での聞き取り調査、専門医の講演、行政から一般市民へ配布される資料から類推して、高齢者の健康を阻害する因子として、次の3つにまとめてみました。
 【高齢者の健康を阻害する三大因子】
 (1) 自分の健康状態に応じた食生活のバランスが崩れている(栄養の過不足の見直し)
 (2) 自分の体力に合った適切な運動量の不足(無理の無い健康の見直し)
 (3) 心と不安とストレスの増大(人的・物的・自然、環境とのかかわりの見直し)

3. 健康づくりのための食生活指針……『健康づくりは、良い食生活の習慣づくりから』
生活について名古屋市衛生局資料から学んだ事柄から、食生活について問題提起をします。皆さん、それぞれ食生活の見直しをしてください。知識があっても実行しなければ絵に描いた餅。紺屋の白袴にならないために!

  1. 多様な食品で栄養バランスを!
    ・1日30品目を目標においてととのえる。
    ・主食・主菜、副菜を揃えて献立を立て心を込めて調理し、感謝して食べる。
  2. 日常の生活活動に見合ったエネルギーを!
    ・食べ過ぎに気をつけて肥満予防を心掛ける。
    ・良く体を動かし、食事内容にゆとりをもつ。
  3. 脂肪は量と質を考えて!
    ・脂肪は取り過ぎないようにする。(脂:動物性、油:植物性)
    ・動物性の脂肪を取り過ぎないように、植物性の油を使う。
  4. 食塩を取り過ぎないように!
    ・食塩は、1日10グラム以下を目標において、必ず実行!
    ・調理の工夫で無理なく減塩する(おいしく食べる工夫)。
  5. こころのふれあう楽しい食生活を!
    ・食卓を家族ふれあいの場にするよう心掛ける。一人で食事を取る場合は、心が安らぐ好きな音
     楽をききながら召し上がってください(『シニア電話相談』で一人暮しのお方に「好きな音楽を聴
     きながら食事を楽しくしてみてください」とアドバイスしました)。
    ・家庭の味、手作りのこころを大切になさってください。


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