健康と「体重」……私の生活体験から─『体重は健康のバロメーター』
平成2年3月31日、私は定年退職をしました。4月1日、第2の就職をした直後、勤務先でていねいな健康診断を受けました。結果、診断の数値はすべ正常でした。
ところが、帰り際にいただいた「肥満度チェック表」で、私の身長に対する体重の割合をグラフに照らし合わせてみますと、あきらかに体重オーバーでした。

16キログラム体重を減らしなさい!
身長160センチ、体重71キログラム:これが私の当時の測定数値でした。
当時、健康であった私は気にもとめないでいましたが、友人から「そのままでいくと今に膝が痛くなるよ」と言われ、一念発起して医師の指導を受けました。一日分の食事の記録を持参したら、先生のご指導の第一声は、「山下さん、あなた二人分の食事を摂取していますね。それに、朝昼晩の食事の量が逆転していますよ!」でした。
「知らぬはほとけ」ではなくて、「知らぬは地獄が待っている」ことを思い知らされました。

3ヵ月間は、戦争中の飢餓体験と同じ?──4年後に成功!
医師の指導は、「食事の量は、朝は金、昼は銀、夜は銅。今までの2分の1の量で、1日に30品目の食材をバランスよく摂取しなさい」。 しかも「夜は8時以降は食べないこと。以上のことを守れば1年に4キロ、4年で16キロは確実に減量できますよ」でした。そして最後の一言、「継続は力なり。高齢期を生き生きと生きるために、備えあれば憂い無しですよ!」の助言で、「やってみましょう!」と決心しました。
3ヵ月は文字どおり涙ぐましい努力。何度もくじけそうになりましたが、4年後には見事に、20代のころの55キログラムに戻り、現在、快適な毎日を過ごしています。

減量を成功させた私の10ヵ条
 1)夫、息子夫婦、孫の協力に感謝しながら食事をする。
 2)朝食は、必ずきちんと食べる。一番豪華に、ていねいに。
 3)朝食後、排便する習慣を身につける。
 4)外食は、定食ものを選ぶ(栄養のバランス)。分量によっては、残す勇気も必要。
 5)塩分、甘いものを摂取しすぎない。
 6)夜、寝る4時間前には食べない。
 7)必ず運動を取り入れる。こまめに、からだを動かす習慣をつける。
 8)むらのない食生活に心掛け、朝晩体重を計り、ゆっくり確実に減量していく。
 9)常に心の安定を図る努力をする。マイナス言葉を避ける。
 10)一日の食事の記録をつけておく。


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